コメ不足の時代 7
93年産米の全国の等級結果を見ると、一等米が全体の67%で前年より5ポイントダウン。
逆に二等米が5ポイントアップの22%になっていました。
「それに、問題はマスコミの報道だよ。
まるで農協にコメを出すのが、バカだというような話ばかりだ。
確かに、高く買ってくれるほうにコメを売りたいというのは、自然な気持ちだろうけど・・・。」
彼は自らの立場の苦しさを訴えるように、さらに言葉をつづけました。
「ヤミ米屋のほうは自由に動けるけど、農協はそうはいかない。縛られているんだよ。
アッチはルールを無視してやってるけど、食管法はそのルール違反を抑えられない法律なんだから」
ヤミ米業者が農家の庭先でコメの買い集めにでるのは、なにも凶作の今回に限ったことではありません。
彼らはかなり以前から、農家の自給米や予約限度数量を超えたコメなどを狙って、出没しているのです。
なかには、事前に契約している業者までいます。
一方、農家にとっても彼らの存在は重宝なものです。
すべて現金での取引ですし、なによりも、正規ルートより高く買ってくれるからです。
煩雑な手続きも、手数料もないのです。
農協とは違って、庭先まで買いにきてくれます。
それになにより、生産者には、自分が作ったものを自由に売ってなぜいけないのだという思いもあるのです。