農業の需要と供給 3
シンプロットは軍に食糧を納める仕事をつづけることができました。
しかし実際にご機嫌だったのは軍の高級将校だけで、空腹を抱えた兵士たちにとっては乾燥ジャガイモはけっして旨いものではなかったのです。
それでも兵士たちは戦争中、どのような気候でも安心して食べられ、しかも栄養豊富な食事をあてがわれていたのです。
そのジャガイモの3分の1は、J・R・シンプロットとその提携者による共同経営の形で巧みに所有されている乾燥工場から送り出されたものでした。
この食品の調達責任者だったポール・ローガン大佐は、戦後、シンプロットの業績を次のように要約しています。
「J・R・シンプロット商会は、一人の男の愛国心があったればこそ、また、全力を尽くしてこの戦争に貢献しようという彼の決意があったればこそ、そして障害を乗越え問題を解決する彼自身の能力に対する信頼があったればこそ、生まれ、育ち、そして成功したのです。
彼はその前例もなく、しかも建設材料の乏しい時期に巨大な工場の建設を求められました。
まだ存在してもいないし、その設計図もないという機械類を工場に据付けるよう求められました。
まだ技術的知識の非常に乏しい食品加工の仕事を請負うことを求められた際、彼の角張ったあごがぐっと突き出て、こう答えました。